アディスター 2000SP(1996)

●メーカー:アディダス ●発売年:1996年
●定価:\13,000
●キーワード:スケルトン形式、アタッチメント、3Dナイロンコンポジット フルレングスプレート

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1996年は「ハイテクスニーカー」ブームで「エアマックス(1995モデル、1996モデル)」を中心にナイキから傑作シューズがたくさん出たんだけど、陸上の短距離用スパイクにも面白いトピックスがいっぱいだった。
この年の年初からミズノから100m専用スパイク「クロノダッシュ」が市場に出回り、年末には「クロノインクス」がリリースされることが明らかに。アシックスは伊東浩司氏が6月の日本選手権あたりから「サイバーゼロ」を履き、アトランタオリンピックもこれで戦った。

あと少し面白いトピックスがあって、この年、アディダス、ナイキからも日本市場に新作スパイクがリリースされました。そのアディダスの短距離用スパイクがタイトルの「アディスター 2000SP」。
特徴として、まずはデザインが格好良かった!色使いからして国内スパイクでは見られないような配色。それ以前のアディダスのスパイクは1992年頃から出てた下記のモデルたちなんだけど、飛躍的に格好よく進歩しているよね。

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なお、アディダスの3本ラインの間が空洞になっていて軽量化とフィット感向上を両立もしている。結構アッパーの重さってバカにならないらしいんだが、当時としては大胆な試みに映った。その後2001年にミズノのクロノインクスが「スケルトン構造」といって同じくアッパーのくり抜きを行ったが、それに先行すること5年。中々の目の付け所ですよね。

次にピン配列。2本×3本×3本の3列/8本構造。このうち真ん中と後ろの列はアタッチメントがついているんだけど(黄色、もしくはオレンジのパーツ)、これが結構グリップ力を発揮するのにいい仕事をしていた。
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アタッチメントの構造上、若干ソールから盛り上がってピンが付くようになっており、その高低差のせいかソール全体ではなくまずは2列目と3列目でトラックに刺さっていくイメージ。結果として反発を強くもらえるようになっていた。全体的にはソールはフラットに近く、安定性も高い。反発が得意なミズノと安定性に長けたアシックスの「いいとこどり」のように当時感じた。プレートは比較的柔らかだったので400mまで走れました。

私はこのスパイクが足に合わなかった友人から\5,000で譲り受けたんだけど、このスパイクがキャリアの中で2番目にあっていた(中学から大学4年まで競技を続け、その後も趣味で走って12足のスパイクを渡り歩きました)。アシックスの「タイガーパウ LB11-02」からこれに乗り換えて、反発が断然違う。ある日、先輩にLB11-02を貸したところボコボコに酷評され(全然弾まない!)、悔しくて友人が持て余していたこれを試させてもらったんだけど「スパイクでこんなに走りって影響受けるんだ!」と衝撃を受けました。もうLB11-02には戻れなかったな。あの日はイラつきましたが、今となっては他のスパイクを試すきっかけをくれた先輩には感謝です。

このスパイクは国内選手では山崎一彦氏が履いてたんだけど、氏のスパイクはサイドがスケルトン構造でなく、翌年出た「アディスター2」でもスケルトン構造で無かったので、サイドの肉抜きは賛否両論だったのかな?(靴下見えちゃうし、時代に早すぎたか?)。その後安定的にアデイダスも国内にスパイクをリリースしているけど、昨今の「アディゼロ プライム」の様なバリ硬ソールとは違った良さのある名スパイクでした。

※なお、\13,000なのは国産ではなく中国産で安く作れたんだとか。翌年リリースの後継機は国産になり値段を3割近く上がりました。コスパも最強のスパイクだったね。

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